樋口紀美子先生レッスン見学に行ってきました。
樋口先生は長くドイツで演奏活動やレッスンをしていらして
最近日本にご帰国され
演奏・教授活動を精力的になさっている先生です。
私が、今日レッスンを見学して
心に残った言葉は
〈生徒を幸せにするレッスンをするのが、一番大切!〉でした。
教えていると、まずは
上手にする事を第一に考えがちです。
しかし
教師は
生徒が曲の素晴らしさを感じるヒントを与え
弾きたいと思わせる事が まずは大切だと感じました。
具体的にレッスンでは
ショパンバラード3番…
ハーモニーにイメージを持たせる事。
フレーズの終わり方、始め方がすべて同じにならないように。
バッハ…
フレーズが拍頭からはじまらない事が多いため
基本的な拍感がないとリズムよく弾けない。
16分音符の長いフレーズは転ばないように弾けるのは大切だが
どこがメロディーの核になる音かを考えて弾かないと目づまりしてしまう。
バッハは演奏スタイルはシンプルだが心の中のドラマは大きく感じて演奏する。
ジーグなど
展開も、テンポも速い曲は
安全運転で弾いてしまいがちだが
だだ良く弾いても曲の良さは伝わりきらない。
少し危なくても勢いを持って
その曲のリズムの面白さや弾みを感じて弾くほうが
曲の魅力を伝える演奏になる。
(これは勇気いる事だなあ?)
ドビュッシーでは
彼が、海や5度の響きを好んでいた事を演奏するヒントにするように。
生徒さんに曲の素晴らしさを伝えるには
教師が演奏力を磨く事、
幅広く音楽を聞く事、
楽譜を読み込む事、
作曲家の事をよく知る事
この努力が、大切だなとあらためて感じました。
先生のアドバイスも演奏者として日々精進なさっているからこそ
でてくるものだんだろうなあと
感じました。
久々に聞く曲もあり
勉強だけでなく音楽を楽しむ時間になりました。